それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ - 追悼やなせたかし

やなせたかしさんが亡くなったということで、最近見たわけじゃないけど僕が好きな映画について書きます。

アンパンマンの主題歌にある「なんのために生まれてなにをして喜ぶ　わからないまま生きるそんなのは嫌だ」。このフレーズが語られる事は多いが、本作はこのテーマに真っ向から挑んだ作品。
持ち主に捨てられ、海を漂っていた人形ドーリィに生命が宿る。ドーリィは「何のために生まれたのか」をアンパンマンに問いつつ、自分の好きなように生きる。食べたいものを食べ、遊びたいように遊び、友達の邪魔をしても自分の欲求を満たす。
アンパンマンはドーリィに自分の生きる理由を説明する。最初は理解できなかったドーリィも自分の生命の火が消えかけていくと共に、好き勝手生きるだけでは満足できない自分に気づく。

終盤、ばいきんまんのスーパーカビダンダンと対決。ジャムおじさんの投げた交換の頭が届く前に力尽きるアンパンマン。ぼとり、と地面に落ちる新しい頭…。このシーンを見た時のショックは忘れられない。

特に期待せず、なんとなく見た映画でポロポロと泣いてしまった。回想シーンで出てくるアンパンマン誕生のシーンも、子を持つ親となって見るとぐっと来た。児童向け映画と思ってバカにせず見て欲しい。
ラストが児童向けということでいろいろと丸く収まってしまってやや残念だけど、それを差し引いても☆4つです！！
やなせ先生のご冥福をお祈りします。

それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ [DVD]