アルゴ

いやー面白かった。

1979年の実際の出来事をもとにした作品。イスラム過激派がイランでアメリカ大使館を占拠、6人のアメリカ人外交官がカナダ大使公邸に逃れ匿われるが、徹底したアメリカ人排斥のため逃亡できない。彼らを救出するため、CIAが架空の映画「アルゴ」のロケハンスタッフとして6人の身分を偽って救出するという話。
これ聞いても史実と思えないよなー。有名かもしれないけど僕は知りませんでした。
1979年の事件だけど、長らくカナダ政府が解決したとしてCIA関与が公開されたのは1997年（つい最近じゃん）、というのもなんかスパイっぽくていい。

映画の冒頭の過激派による大使館襲撃シーン、記録映像と映画が巧妙に組み合わさっていて良かった。資料映像で空に軍用ヘリが飛ぶ、というカットのあとに、今回映画のために撮ったヘリ内部のカットが映る、とか、記録映像で青いジャンパーを来た暴徒がアメリカ大使館の柵を乗り越えるカットのあとに、反対側（大使館側）からのカメラアングルで、同じ格好をした男が入ってくる絵が新規に撮られている！記録映像は画角も違うし画質も荒いので違いはわかるのだが、この虚実織り交ぜるカメラアングルから、事件を忠実に再現したんだぞ（するぞ）という製作者の気構えが感じられてすごく良かった。
架空の映画とは言え、ちゃんとスタッフ・キャストが集められ、スタジオまで構えられていて、こういうのを国家と組んでやるハリウッドすごいなー。「猿の惑星」のメイク担当のジョン・チェンバーズが実際にこの作戦に参加して協力していたというのが驚きだった。あと、チェンバーズ役を僕の好きなジョン・グッドマンが演じていたのも良かった。
史実とわかっていても最後の空港の脱出シーンはハラハラドキドキするし、中盤のロスで架空映画の企画をでっち上げるところは痛快で見どころも多い。

最後のスタッフロールも面白い仕掛けだった。登場人物の役名も全部事実通りなんだなー。
と、楽しめた120分！あ、イマドキの映画にしては短いのも良かった！☆4つです！(気持ちとしては4.5点くらい)

• アルゴ(wikipedia)
• カナダの策謀(wikipedia)

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